女性集客の具体策と成功ポイント

飲食店の売上を安定させて、口コミの力で集客効果を高めたいのであれば、女性客獲得がカギとなります。
なぜなら、多くの女性は客単価とリピート率が高い傾向にあり、購買決定権を持っており、口コミの影響力も強いからです。

この記事では、女性客の特性と女性をターゲットにした集客の具体策について詳しく解説していますので、是非、一読ください。

女性を集客する3つのメリット

まずは、最初に女性を集客するメリットを紹介します。

①売上が安定する
②紹介・口コミの集客効果がアップする
③女性は家庭内外の購買決定権を持つ

以上の3つのメリットを、それぞれ順番に解説します。

 


①売上が安定する

飲食店では女性客がグループで利用することが多いため、一人当たりの単価が男性よりも高くなることが多いです。特に、20~40代の女性の外食単価は男性を上回るとされています。
また、女性客は気に入った飲食店を再び利用する傾向が高いためリピート率が高くなります。
つまり、『女性客=単価とリピート率の高い顧客』だと言えますので、女性客を増やすことで安定した売上の確保の繋がるでしょう。

 


②紹介・口コミの集客効果がアップする

紹介

女性は情報共有が得意です。自分の体験を知人・友人やSNSでシェアする傾向があります。
あなたの飲食店で素晴らしい体験をすれば、その情報が広まり、店舗の宣伝につながる可能性が高いということです。

例えば、女性客は気に入った飲食店を知人・友人に紹介するケースも多いため、口コミ紹介による新規顧客の効果も期待できます。

さらに、SNSによる口コミでの宣伝効果も期待できます。女性客は特にInstagramなどのSNS利用率が高く、気に入った飲食店や料理について自発的に投稿する傾向があります。そこにお店のハッシュタグをつけて投稿してもらえば、それを見つけた他のユーザーが自然とお店に興味を持ち、来店に繋がる可能性が高まります。つまり、お店側が直接宣伝を行わなくても、自然な形での広告効果が期待できます。

以上のように、積極的に女性を集客することで『自然な宣伝効果を得ることができ、単価とリピート率の高い顧客を獲得でき、そして口コミでさらなる顧客を呼び込める!』というメリットがあります。

 


③女性は家庭内外の購買決定権を持つ

家庭内外の消費において女性の影響力は大きく、購買決定権の大半を握っている傾向にあります。
ここ数年の総務省や各機関の調査結果によれば、家庭内で購入する商品の8割は女性が決定しており、食品・家具・家電・日用品などの多くが「妻が決める」傾向にあります。これは『家事の大半がまだまだ女性メインであること』と『家族の生活を管理する立場である』ことから、夫や子供・親などの他者の消費にも影響を与えていることが理由として挙げられます。
一方で、男性は「妻や女性の決定に意見を出して波風を立てるよりも、意見を尊重してその通りにすることで、女性が満足する方が良い」と考える傾向があるようです。

女性が購買行動に与える影響の大きさからも、女性客はマーケティングの観点から重要なターゲットとして位置づけられます。

 

女性客の特長

女性客の特長

飲食店が女性を集客するために、女性客の特長を理解しておきましょう。

 


男女による違い

まず最初に、男女でのニーズの違いを理解する必要があります。
女性の消費行動は男性とは異なる部分がります。例えば、男性は価格や品質を重視する傾向にありますが、女性はそれだけではなく『店舗の清潔感』や『インテリアの雰囲気』、『スタッフの接客態度』、『特別な体験や季節のイベント』なども重視する傾向にあります。

特に、女性の購買意欲は直感と体験に大きく影響されます。例えば、SNSで美しい写真が撮れるようなインテリアや、心遣いの行き届いたサービスが評価されます。そのため、スタッフの接客態度が悪いと悪い口コミが広まってしまい飲食店全体の評価が下がってしまうこともあるため注意が必要な部分もあります。

さらに『季節限定』や『期間限定』の特別サービスを提供すると、女性の「いつもと違ったことをしたい」「特別な体験をしたい」という気持ちに応えることができます。特別な体験や価値ある時間に対して、女性は「お金をかけても良い」と感じている人が多いため、店舗側はサービスの質を高めることで客単価UPに繋げることができるでしょう。

 


属性による違い

次は、女性の中でも年代や職業などの属性によっても違いがありますので、その点も理解する必要があります。

各属性のライフスタイルや働き方、価値観などのニーズを把握して、そのニーズに沿ったサービスを提供するようにしましょう。

年代ごとに見ると、20〜30代の女性となると様々な業種で活躍しています。
働く女性の職種やOLだけでなく、医療や福祉、小売や卸売り業の方も多いです。

また、30〜40代の女性となると仕事と育児を両立する『働くママ』だけでなく、生涯未婚率の上昇に伴い自立したシングル女性も増えています。

その上のシニア女性となるとパートタイマーや親の介護をしている人、1人暮らしの人など、様々な環境下にいます。

以上のように、女性客の各属性によってニーズは異なりますので、どの層の女性客があなたのお店の多いのかに合わせて提供するサービスを検討すると良いでしょう。
総務省などのデータを基に、あなたの飲食店がある場所に近隣に住む女性の属性を予め調査しておいて戦略を練ることをオススメします。

これらを踏まえてつつ、女性が重視する清潔感や雰囲気に注意を払い、興味を引くイベントを開催するなどの取り組みが求められます。
その結果、お店への好感度が上がり、女性客の獲得できるようになるでしょう。

 

飲食店が女性を集客するため具体策

それでは、本章では飲食店が女性を集客するための具体的な施策を紹介します。

 


SNSを活用する

SNS

女性を集客するための具体策として、SNSの活用は非常に有効です。

女性の消費行動はSNSに大きく影響を受けている傾向にあり、『美味しそうな料理』や『素敵な雰囲気の飲食店』、『楽しそうなイベント』、『お得なキャンペーン』などの情報を女性が先に確認して、その情報を知人・友人・家族と共有することで飲食店の集客に繋がるケースは多くあります。

SNSで情報を発信する際は、写真映えを意識することも大切です。女性が利用するSNSの中では特にInstagramの利用率が高く、美しい画像を通じて料理や店内の雰囲気を広く伝えることができます。
また、料理のインパクトや店舗内の清潔さ、小物などの見映えも考慮することで、お客様が自身のSNSで宣伝してくれる可能性も高まります。

その他にも、Instagramの広告機能を使うことで、性別や年代、地域などをターゲットに絞り込み、効果的に宣伝できます。つまり、あなたの飲食店を利用するであろう近隣の女性だけにターゲットを絞って広告を出すことができますので、高い費用対効果を発揮しやすいためオススメです。

ただし、SNSの拡散力が高いことは、良い口コミだけでなく悪い口コミも広まりやすいという点に注意が必要です。SNSの運用には十分な検討を行い、戦略的に活用するようにしましょう。

※飲食店のInstagram活用については以下の記事でも詳しく解説していますので、もしよろしければ併せてご覧ください。

≫飲食店|インスタグラムの始め方
≫飲食店インスタ集客|5つの重要ポイントと成功事例5選

 


女性向けイベントの開催する

女性を集客するには『特別感』や『体験価値』を求める心理を理解したイベントやキャンペーンを開催すると良いでしょう。

例えば、女性は『特別感』を大切にします。
映画館でよく実施されているレディースデーのようなイメージの女性限定のサービスを提供すると、女性客の来店意欲は高まります。

加えて、体験型のイベントも女性に大変好評です。
『プロの料理を教えてもらえるワークショップ』のようなイメージで、料理教室イベントを開催して、一緒に体験を共有し、楽しむ機会を作ると、新たな顧客を増やすことができます。

その他にも、試食会を開催したり、無料サンプルとして新しいメニューを小さい小鉢でサービスするなども喜ばれます。女性は購買意欲が高い一方で堅実な部分もありますので、実際に新しいメニューを試食することで安心感が生まれ、実際に新メニューをリリースした後にも注文してくれたり、口コミを広げてくれる可能性があります。

また、女性客は飲食店を利用する時に誰かを一緒に連れてきてくれます。友人や家族など連れてきてほしい人をイメージしたイベントやキャンペーンを開催するとより効果的になるでしょう。

 


女性客が喜ぶ雰囲気を作る

女性客が喜ぶ雰囲気

女性は清潔感に特に敏感です。店内はもちろん、飲食を提供する食器やスタッフの身だしなみまで、すみずみまで清潔に保ってクリーンな雰囲気を作ることが大切です。
クリーンな雰囲気を作るには、トイレが特に重要なポイントです。清潔にすることにプラスして、アメニティを用意するのも喜ばれるでしょう。

トイレのアメニティに加えて、女性客への心遣いが集客につながります。
例えば、女性はハンドバッグなどの手荷物を床に直置きすることに抵抗がありますので、荷物入れBOXやロッカーを用意すると喜ばれます。
また、可能であれば周りを気にせずに過ごせる半個室や女性専用個室を用意できるとなお良いでしょう。

さらに、ちょっとした予約特典やメッセージカード、プチサプライズなども、女性客に喜ばれます。細やかな心遣いが伝わればリピートのきっかけになります。
※ちなみに予約メッセージカードについては以下の記事で解説していますので、もしよろしければ併せてご覧ください。

≫予約客へのメッセージカード活用法!シチュエーション別の例文20選

その他にも、店内に観葉植物を置いたり、インパクトのある小物をディスプレイするなどインテリアで雰囲気を作るのもオススメです。話題になり写真映えする雰囲気であれば、SNSで拡散されて新規顧客の獲得にも繋がります。

 


口コミやアンケートの活用する

女性を集客する上で重要なのが、口コミやアンケートの活用です。
その理由は、女性は飲食店に対する他の人の評価に大きな興味を寄せる傾向にあり、それが購買決定に影響を及ぼすからです。
誰かが褒めている飲食店であれば「私も行ってみたい!」「食べてみたい」と思うことが多くあります。

そこで大切なのが、お店や料理に対する好評な口コミやアンケートを集めることです。
そして、それを公開することで新規顧客にとって有益な情報となり、店舗への信頼を築くことができます。

具体的には、Googleマップに表示された店舗情報の評価欄やグルメサイト、SNSなどで高評価コメントを積極的に集めるようにしましょう。飲食店は比較的に自発的に評価コメントを書いてくれる人が多いですが、お店側から「応援コメントを書いてください」などお願いすることで、より高評価コメントが集まりやすくなります。
ちなみに高評価コメントを書いてもらう時は「お店のどの点に満足したか?」を尋ねると、具体的に書いてくれます。お店の良いところが具体的に書いてある方が、SEOやMEOの対策にもなりますのでインターネット集客にも有利になりますのでオススメです。

また、アンケートや口コミはただの集客ツールだけでなく、メニュー開発やサービスの質を向上させるための意見としても非常に価値があります。
良い評価も悪い評価も、それぞれが次のステップに生かすための貴重なフィードバックです。
適切に活用することで、女性客の増加に繋がるはずです。

特に、アンケートの収集手段して有効なのが会員証アプリによるアンケートです。
私たちが提供する飲食店の会員証アプリ作成サービス『レストラン★スター』には、アプリ会員になっていただいたお客様にアンケートをお願いする機能があります。

アンケート機能の運用例


①来店時にアプリ会員になっていただく

②来店翌日にアンケートのお願いをPUSH配信する

③アンケートに回答してくれたアプリ会員に特別クーポンをPUSH配信する

集めたアンケートは、経営に活用しやすいようにQSCの観点から点数化して良い部分と悪い部分を明確にします。
以下のような管理画面で分析したアンケートデータが表示されます。お客様の声を『新メニューの開発』や『サービス改善』、『スタッフ教育』など、飲食店経営に活用しやすい形で表示され、自分のお店の状況(お客様からの評価)を一目で把握できます。

(例)アンケートデータをQSCHの観点から点数を付けて、点数の高い項目や低い項目をピックアップして、嬉しいサービスのブラッシュアップに活用できます。

(例)アンケート結果の点数が高い日や低い日はいつだったのか確認して、スタッフのシフトと照らし合わせて教育に活用できます。

リピつくダッシュボード03

(例)お客様の声(自由回答のテキスト)を店長やスタッフに公開して嬉しいサービスのブラッシュアップや人事評価制度に活用できます。

などの機能があります。
私たちはアンケート項目の作成や分析などの運用支援も行っておりますので「より効果的にお客様の声を集めてデータを最大限に活用したい!」とお考えであれば、ぜひご相談ください。

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まとめ「女性に好かれる店作りが全体の集客力を高める」

女性客

飲食店が女性を集客することは、売上が安定し、紹介や口コミによる集客効果が期待できるようになるメリットがあります。
また、女性の社会進出による経済力の増加や、購買頻度が男性に比べて高いことを考慮すると、女性向けのマーケティングは今後ますます重要になります。

集客を成功させるために、まずはターゲットとなる女性の購買行動や心理の特性を理解し、それに合わせたアプローチが必要です。

その上で、この記事で紹介した女性集客の具体的施策を実行してください。

ただ、今回述べたことはあくまで一般論ですので具体的なケースによっては当てはまらない場合もあります。
しかし、女性のニーズを意識した集客を行うことは、女性だけでなく、その家族や友人などをも引きつける力になります。
つまり、女性に好かれる店作りが、全体の集客力を高める一つの策と言えるでしょう。

最後に、女性も活用する機会が増えている飲食店業界において、女性客を取り込むことが生き残るための重要な戦略となります。
そのためにも、店舗は女性のニーズに合わせて商品やサービス、イベントを考えることが不可欠です。

それではこの記事は以上となります。
あなたの飲食店経営における女性客向けの集客戦略のヒントにしていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人
アクティブ・メディア株式会社 飲食店サポート事務局
店舗公式アプリ作成サービスを通じて飲食店の顧客台帳経営と販促をサポート。 その内容が「Withコロナ時代の即戦力アプリ」、「最も飲食店経営に寄り添ったサービス」として農水省後援の外食産業貢献賞を受賞する等、飲食業界や公的機関から高く評価。 このコラムでは3,000店以上のサポート実績から得た独自ノウハウや事例を公開する等、飲食店経営に役立つ情報を発信している。