日本の飲食店でチップを導入する方法
チップという文化は海外では当たり前のではあるものの、日本の飲食店ではあまり馴染みがありません。
しかし、グローバル化が進む近年では「日本でも運用の仕方によっては良い文化なのでは…」という考え方も出てきています。
ということで、この記事では『日本の飲食店でチップが普及した場合のメリットとデメリット』や『あなたの飲食店でチップを導入する時にオススメの方法』など詳しく解説いたします。
✓ チップ制度に興味がある!
✓ お客様とのコミュニケーションを増やしたい!
✓ スタッフのモチベーションをUPしたい!
などお考えであれば是非ご一読ください。
目次
チップとは
まず最初にチップとはどういったものかについて詳しく解説いたします。
チップとは『レストランやバーなどの飲食店などを利用した時に従業員によるサービスに対して食事代金とは別に支払うお金』のことを指します。
チップ文化の生まれた背景
チップ文化の生まれた背景は諸説あります。
例えばイギリスの床屋で生まれたという説をご紹介しますと「料金が定められていないサービスに対して顧客が任意の金額を料金箱に入れていた」というのが始まりだと言われています。その他にもパブで「すぐに注文した飲み物を出してもらい」という人がそのためにお金を多めに支払っていたのが始まりという説もあります。そして、「チップ」という言葉はフランス語やドイツ語で「お酒を飲みためのお金」を意味することもあり、飲食店のウエイターやウエイトレスなどのサービスに対する報酬として「これでお酒でも飲んでね」という感謝の気持ちを込めて渡していたのが始まりという説もあります。
以上のように色々な説があるものの、とにかくヨーロッパで生まれた習慣が世界に広がって今では多くの国に根付いているようです。
海外の主なチップ制度
チップは食事代金と違い強制的に支払うお金ではなくあくまでも任意ですが、国によってはチップは支払われて当たり前という場合もあります。
そして、チップの習慣のある・なしはもちろん、支払う金額も国によって異なります。同じ国でも、都市部ではチップの習慣があるが、それ以外のエリアでは習慣がない…という場合もあり様々です。
チップの習慣がある国の場合、チップは飲食店のウエイターやウエイトレスなどの従業員が自身の給与の一部として雇用主からではなく顧客から受け取る仕組みになっており、雇用主に「〇〇円のチップをもらった」など申告しないのが一般的です。
レストランで支払うチップの相場は国によって異なりますが、料金の10~15%ほどが多いようです。
その他にもラウンドアップと呼ばれる制度をとっているお店もあります。ラウンドアップとは区切りの良い数字で少し多めに支払うことで、例えば食事代が7.8ドルとかであればチップ込みで10ドル支払い、12.5ドルであれば15ドル支払う…というようなイメージです。
フランス・ドイツ・イタリア:利用料金の10~15%
タイ:サービス料が含まれていなければ料金の10%
インド:サービス料が含まれていなければ料金の5~7% etc.
※あくまでも一例です。
以上のように、チップにはおおよその相場はあるものの、チップはあくまでも『サービスに対して支払うお金』ですので明確に支払う金額が決められているわけでありません。利用した飲食店の格や受けたサービスの内容によって金額は異なります。
そして、「サービスに不満があったからチップは支払わないで良い」というわけでもありません。
国や地域によってはチップを単なるボーナスではなく従業員の賃金として計算されているケースも多く、雇用主は従業員がもらえるであろうチップの金額を計算して給与を少なめに設定している場合もあります。その場合、チップは従業員にとって重要な収入源となります。
また、チップの習慣がある国やお店の場合、チップを支払わないことがマナー違反にあたることもありますので、海外の飲食店を利用される際は注意が必要です。
サービスチャージとチップの違い
チップと似た制度としてサービスチャージというものがあります。
チップは飲食店の従業員が100%受け取れるお金であり、欧米では法律上でも「チップを払う金額・どの従業員に払うかを顧客が決めることができる」といったものになっているようです。
一方でサービスチャージは飲食店が予め定めた金額を、飲食店が受け取れるお金です。そして、飲食店が受け取ったお金を従業員の給与として分配するような形が一般的です。
数年前に海外の飲食店でチップ制度をやめてサービスチャージに移行するレストランが出てきて話題になったことがあります。そのレストランの意向としては「チップはホールスタッフだけがもらえるものであり、キッチンで働いているスタッフには分配されない。不公平なのでチップをやめてサービスチャージに変えた」というものでした。
この場合、公平性は出るもののチップ制度がなくなったことでホールスタッフのモチベーションも下がってしまう可能性もあり、チップとサービスチャージそれぞれに一長一短あります。
日本にチップ文化がない背景
さて、ここまで海外のチップ文化について解説しましたが、現在の日本にはチップ文化はほぼありません。
日本の場合はチップよりもサービスチャージの方が普及している傾向にあります。例えば、ホテルや高級レストランではサービス代金の何%かを上乗せして請求されることもありますよね。
日本にチップ文化があまりない背景としては、以下のことが考えられます。
・お客様からもらったお金をそのまま自分のものとするのは税制上の問題が出てくる場合がある・・・
・雇用主に報告をしなかったためトラブルに発展してしまった・・・
・いつ、どのように、いくらチップを支払えば良いかお客様側も分からない・・・ etc.
チップが普及するカギはルール整備と感謝の気持ち
以上のことから、チップという文化を日本で普及させるにはお店側である程度の明確なルールを作ってお客様とスタッフの双方に周知する必要があると考えられます。
そして、日本にも多少普及しているチップ文化があります。例えば旅館とかで仲居さんに『お心づけ』としてお金を渡すチップ文化も多少はありますよね。『お心づけ』というチップ文化が普及していることから考えると、日本では海外のような『チップ=サービスの対価』という考えではなく、『チップ=感謝の気持ち』という考えを大事にするのが普及のカギとなりそうです。
日本の飲食店でチップ文化が普及するメリット・デメリット
今後もし日本でもチップ文化が普及された場合、経営者や従業員にとってどのようなメリットやデメリットがあるのか深堀して考えていきます。
メリット
日本の飲食店でチップ文化が普及すると従業員のモチベーションがUPするというメリットがあります。
例えば、飲食店を利用したお客様が従業員のサービスに満足した場合にチップを支払う形で感謝を伝えます。そうすることで従業員は「お客様が満足した」ということが明確に伝わり、今後もっと喜んでもらうためにより良いサービスを提供するように努めるでしょう。その結果、チップもより多くもらえるようにもなりますのでスタッフのモチベーションはUPします。
そして、このようなスタッフが増えることで飲食店のサービスの質も向上しますし、お客様の満足度もさらに向上するでしょう。そのため、チップ文化を上手く導入することで「お客様」「従業員」「飲食店」の三方全てにメリットがあります。
また、チップ文化のある国から訪れた外国人観光客は、良いサービスに対してチップを支払うのは当たり前だと考えています。せっかく感謝の気持ちからチップを渡そうとしてくれたのに、それを断ってしまうと失礼にあたる場合もあります。日本にチップ文化が普及すれば、文化の違いでお客様に不快な体験をさせずに済むようになるでしょう。
デメリット
先述しましたが、デメリットとしては従業員の間で不公平感が生まれる可能性があります。例えばチップをもらえるのはホールスタッフがメインになります。そうなるとキッチンで働くスタッフにはチップをもらえる機会が減ってしまいます。またホールスタッフの中にもチップがよくもらえる従業員とそうでない従業員がでてくるため、かえってモチベーションがダウンしてしまう場合もあるでしょう。
そして、お客様からもらったお金をそのまま自分のものとするのは税制上の問題が出てくる場合があったり、雇用主に報告をしなかったためトラブルに発展してしまったり、などもありますので、しっかりと社内でルール化しておく必要があります。
以上のことから日本の飲食店でチップ文化を普及させるには、繰り返しのお伝えとなりますが「チップ制度のルールを制定して内外に周知すること」と「チップは感謝の気持ちであると考える」ということが大事になるでしょう。
ということで次章では「チップ制度を導入したい!」と考える飲食店の強い味方となるアプリをご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
レストラン★スターアプリが持つチップ機能
私たちが提供するポイント会員アプリ作成サービス『レストラン★スター』には、お客様がポイント会員アプリを通じてスタッフにチップを贈ることができる機能があります。
【チップを贈る流れ】
1.ポイントを貯める
レストランスターアプリは、店舗を利用する毎にお得なポイントが貯まる機能があり、さらにはアプリ会員様が保有するポイントをチップとして店舗スタッフに贈る機能があります。
チップが可能なポイントは主に以下の3つのパターンで獲得できます。
①来店時
例:お店をご利用する毎にポイントを獲得できます。
②アンケートに回答時
例:ご来店の翌日にアプリ内にPUSH配信されるアンケートにご回答いただくことでポイントを獲得できます。
③アプリで購入
例:アプリでポイント購入も可能です。
↓
2.チップ用のポイントを送る
お店の公式アプリの「スタッフに投げ銭(チップ)」より、店舗を選択して、チップを贈りたいスタッフを選択して、保有するポイントの中から任意のポイント数を付与することができます。
↓
3.チップを贈ると・・・
チップを獲得したスタッフは、各自の端末から「誰から何ポイントもらったか?」を確認することができます。
直ぐに確認できる事が更にモチベーションをUPさせます。
チップのルールもアプリを通じてお客様に周知させることができますので、お客様も「お店のサービスに満足したけどチップをあげて良いか分からない・・・」ということは起こりません。
そして、お店へのアンケートと併走させることもできるため「感謝の気持ち」を具体的に伝えつつチップを贈ることができますので、スタッフのモチベーションも大きく向上します。
飲食店はチップによるスタッフのモチベーションUPだけでなく「どのスタッフがどれくらいチップをもらっているか」のデータや、お客様のアンケートデータも得ることができるため、よりお客様に喜ばれるサービスが提供できるように改善し続ける仕組みも手に入れることができます。
さらに、チップはホールスタッフの評価に繋がりやすいですが、それだけだと不公平感が出てしまう可能性もあります。そのならないようにチップ以外にキッチンスタッフ向けの評価方法もアンケートデータを活用することで併走できますので不公平感も起きないように工夫可能です。
また、現金をチップとして支払うのではなくお客様がアプリに保有するポイントをチップとして贈る運用なので、チップ制度をソフトな形で導入可能です。
私たちはチップや投げ銭などを含めて豊富な実践経験を持っておりますので「チップ(投げ銭)機能を持つアプリの運用方法を詳しく知りたい!」という方はお気軽にご相談ください。
まとめ「チップ=感謝の気持ち」が成功のカギ
チップは海外の飲食店では『サービスの対価』として一般的であるものの、日本ではクリアしなければならない課題も多いため普及されていません。
しかし全く普及していないというわけではなく、日本にも旅館などを中心に『お心づけ』という「良いサービスをしてくれたスタッフへの感謝の気持ち」としてお客様がチップを贈るという文化が根付いています。
『チップ=サービスへの対価』というだけでなく『感謝の気持ち』とお客様にも従業員にも捉えられるような仕組みを飲食店側で作る。そうすることでチップ文化を上手に導入できて、お客様・スタッフ・飲食店の三方全てにメリットが生まれるようになります。
そして、私たちが提供するレストラン★スターアプリが貴店のチップ制度を成功させるサポートをさせていただきます。
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などお考えになった場合は、私たちレストラン★スターにご相談ください。貴店に合わせた運用方法など具体的な提案をさせていただきます。
必要事項をご記入ください。
すぐに下記の詳細資料がダウンロードできます。
プライバシーポリシーをご確認、ご同意の上、「同意して送信」ボタンを押してください。
※アクティブ・メディア株式会社から最新のお知らせなどお送りすることがあります。
システム概要の資料:飲食店公式アプリ作成サービス
レストラン★スター
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- 内容
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- サービス概要
- 機能①会員証をDX
- 機能②ポイントカードをDX
- 機能③リピート販促をDX
- 機能④顧客管理をDX
- 機能⑤アンケートをDX
- 効果を最大化する3つのサポート
- 運営会社(導入・開発の実績) etc.
販促事例の資料:アプリのQSCアンケートを活用した販促
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- 内容
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- QSCアンケート機能の特徴
- 紙のアンケート・覆面調査との比較
- 成功事例(日本酒原価酒蔵様)
- アンケート機能の活用例
- クーポン機能・分析データの活用例 etc.
アプリ導入インタビュー・事例集
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- 内容
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- FTG Company様
- ステーキのあさくま様
- 0秒レモンサワーⓇときわ亭様
- クリエイティブプレイス様
- スター食堂 様
- 金剛園 様 etc.
それではこの記事は以上です。
あなたの飲食店経営のヒントに少しでもしていただける部分があれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。