QSCAを徹底解説!~データ収集・チェック・事例紹介~
あなたは「QSCA」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この四つの頭文字が表すのは、Quality(クオリティ=品質)、Service(サービス=接客)、Cleanliness(クレンリネス=清潔さ)、そしてAtmosphere(アトモスフィア=雰囲気)という飲食店経営の重要な4つの要素です。
もともと飲食店経営において重視されていたのは「Quality」「Service」「Cleanliness」の3項目で、この「QSC」が一般的な指標として用いられていました。
しかし近年、「Atmosphere」も店舗の価値を評価する上で重要であると認識され、この4項目が経営指標として採用されています。
このQSCAが「顧客が何に満足していて、何に不満を感じているのか?」や「再来店するかどうか?」などといった様々な結果に対しての原因を分析するための重要な要素です。そのため実際に多くの飲食店で採用され、改善活動の指標として活用されています。成功する飲食店には必ずと言って良いほどQSCAが高いレベルで実践されています。
ということで、この記事ではQSCAの詳細と、各項目を改善するための具体的な方法を解説していきます。
飲食店を経営するあなたが、自分のお店の現状を正確に把握し、より良い改善策を導入するヒントにしていただければ幸いです。
※ちなみにQSCH(ホスピタリティ)という要素もあり、こちらも重要視されています。詳しくは以下の記事でまとめておりますので、もしよろしければ併せてご覧ください。
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≫飲食店のQSCH(ホスピタリティ)向上に大切な3つのポイントと事例
目次
飲食店におけるQSCをおさらい
それではまず最初に、もともと飲食店経営の一般的な指標と用いられていた「QSC」という3つの要素についておさらいしていきましょう。
QはQuality(クオリティ=品質)
“Q”はクオリティ、つまり品質を指します。
飲食店で考えると「クオリティ(品質)=料理の質」となりますが、その質とは味だけを指すわけではありません。料理の見た目やメニューの構成も含まれるので、味だけでなく、その他の要素にもこだわることが大切です。お客様が価格以上の満足感を得られるよう、食材管理や丁寧な下ごしらえによる美味しい料理の提供、料理を引き立たせる食器選び、さらには料理と相性の良いドリンクやデザートの提供などの工夫をしましょう。
そして最も大切なのは、常に一定の品質を保つことです。
味や盛り付けなど、一貫した質を保つことがお客様の満足度向上に繋がります。
また、それぞれの店の客層やコンセプトに見合った料理の提供も重要となります。
例えば、若者をターゲットにしたカジュアルな店なら、リーズナブルな価格で満足度を提供することが求められます。
SはService(サービス=接客)
“S”はService、つまり「サービス」を示します。
これは、お客様に対する気配りや「おもてなしの心」を表しています。
飲食店でのサービスは、ただ料理を提供するだけでなく、来店から出店までの全体的な体験に関わります。
良いサービスを提供するお店の特徴として、例えばスタッフのオーダー取りのタイミングが挙げられます。
お客様の行動をさりげなく観察し、タイミング良くオーダーを取ることが求められます。
また、お客様が子供を連れている場合には子供用の椅子やメニューを即座に提供する、ランチタイムには料理の提供されるまでの時間を伝えるなど、お客様の状況に合わせたサービスが求められます。
サービスの要素をアップさせるためには、接客や電話対応などの統一された対応技術を身につけ、顧客目線で行動することが重要です。
これには、対応マニュアルの作成や社内教育が有効です。
ただ、現場では様々なニーズを持つお客様がいらっしゃるため、マニュアルだけに頼らずに柔軟な対応もできるようにしておくと良いでしょう。
CはCleanliness(クレンリネス)
“C”はCleanliness、つまり「清潔さ」を意味します。
飲食店経営において、お客様の口に入る食品を提供する以上、食品衛生の管理や店舗の清潔さを保つことは非常に重要です。
具体的には、食材や調理器具の適切な管理、店内の清掃(厨房、トイレ、入り口など)、食器の状態チェック、スタッフの身だしなみの整ったこと、そしてスタッフへの定期的な食品衛生についての指導が含まれます。
一人ひとりのスタッフが食品衛生への意識を高く持つことが最も大切なポイントです。
これら全てが、お客様に安心して美味しい食事を楽しんでもらうための重要な要素となるわけです。
飲食店におけるQSC+Aとは
最近ではQSCにプラスして、”A’’という要素も「飲食店の価値を評価する上で重要である」と認識されるようになり、QSCAが経営指標として採用されるようになりました。
AはAtmosphere(アトモスフィア=雰囲気)
QSCAの”A”は、Atmosphereつまり「雰囲気」を示します。
飲食店経営において、「雰囲気」はお客様が店に足を運ぶ理由の一つであり、その満足度を高めるための重要な要素です。
お客様が食事を楽しんだり、くつろいだりするためには、店舗全体から感じられるムード作りが欠かせません。
具体的には、店の外観や内装、BGM、スタッフの制服や言葉遣いなど、それら全てが店のコンセプトを反映し、統一感を持たせることが求められます。
こうした一貫した雰囲気を作ることで、店舗のブランディング力も強化されます。
また、「A」の雰囲気は再来店という行動に大きく影響します。
店舗環境や接客などの雰囲気が良いと「また、このお店を利用したい」と考えるようになりますので、居心地の良い空間作りはとても重要です。
QSCAのAをアップさせるためには?
それでは本章では、QSCAのA(雰囲気)という要素をアップさせるために大切な以下の4つのことを解説します。
・まずはターゲットを設定する
・内装・外装を工夫する
・照明やBGMを工夫する
・適切な情報発信
まずはターゲットを設定する
QSCAのAをアップするためには、まずは「どんなお客様に良い雰囲気だと思ってもらいたいのか?」というターゲットを設定することが大事です。
あなたの飲食店が利用するとお客様はどんな人か?年齢や性別だけでなく職業、住まい、ライフスタイル、趣味などできるだけ細かく想像します。
さらに、その理想とするお客様が「あなたの飲食店を利用する目的」や「喜びそうなもの」など深堀りして考えていきます。
その上で、お店のコンセプトを決めていき、そのコンセプトにあった雰囲気になるようにお店の外観、内装、看板、ロゴ、メニュー、スタッフの服装、BGMなど様々なものをデザインしていきます。
※ちなみにターゲット設定については以下の記事で詳しく解説しておりますので、もしよろしければ併せてご覧ください。
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≫飲食店のペルソナマーケティングとは?
内装・外装の工夫する
次に紹介するQSCAのAの要素をアップさせるために大切なことは、飲食店の内装・外装を工夫することです。
飲食店が内装で雰囲気を作りをアップするために特に重要になるポイントは「素材」「色」「インテリア」の3つです。
飲食店の内装では、木材やコンクリなど色々なものが使われます。そして、木材だけでも様々な表情がありますので使用する木材によっても雰囲気は大きく異なります。
例えば、和食のお店であればヒノキやスギなどの木材を使用し、高単価メニューがメインの飲食店であればチークやウォールナットなどの木材を使用すると高級な雰囲気を出しやすくなります。
次に色ですが、色は素材以上にインパクトがありますので飲食店の雰囲気を決める一番大事なポイントだと言えます。
例えば、カフェなどの場合で落ち着ける雰囲気を作りたいのであれば、ベージュ系やパステル系の色合いで統一すると良いでしょう。その他にもイタリアンやフランス料理、中華など国のイメージカラーを積極的に使っていくのも雰囲気を作りやすくなります。
そしてインテリアですが、家具や絵画、観葉植物などでも雰囲気を作ることができます。
例えば、落ち着いた雰囲気を作りたいのであれば花や観葉植物を設置したり、和食・洋食・中華などの雰囲気に合った家具や食器を使うと良いでしょう。
最後に外装ですが、外装は飲食店の顔となる部分ですのでターゲットである理想のお客様が魅力的に感じるようにすること、内装の雰囲気とズレていないようにすること、などに気を付けましょう。
特にお店の前を通りがかった人がパッと見てどんな雰囲気のお店か分かるような外装にできれば理想的です。
照明やBGMの工夫する
次に紹介するQSCAのAの要素をアップさせるために大切なことは、飲食店の照明やBGMを工夫することです。
これらは店内の雰囲気を大きく左右し、お客様にとっての価値感を高める効果があります。
照明の明るさや色は店舗の雰囲気を大きく変えることが可能です。
例えば、照明を暗めに設定したりスポットライトなどを活用するとデートに適した落ち着いた雰囲気を演出できます。一方、明るめに設定すれば、回転率を重視した活気ある店舗に適しています。
また、照明の色味も雰囲気作りには重要で、オレンジ色の電球色を使用すれば落ち着いた印象に、青色の昼光色を使用すれば清潔感や活気を感じさせる効果があります。
同様に、BGMも店内の雰囲気に大きく影響します。
例えば、客数が少ないときにBGMの音量を上げたり曲調をアップテンポにすることで、店内に活気をもたらすことが可能です。
適切な情報発信
最後に紹介するQSCAのAの要素をアップさせるために大切なことは、適切な情報発信です。
あなたの飲食店の雰囲気がしっかりと伝わるようにホームページやSNS、看板などで情報を発信することで、多くの方に知ってもらうことができます。
ただし、実際にお店を利用した時に「あれ、なんか雰囲気が違うな・・・」と悪いギャップを生まないように、適切な情報発信になるように心がけましょう。
繁盛店にはQSCAを改善し続ける環境作りが必須
ここまでの解説で飲食店にとってQSCAがいかに大切であるかお分かりいただけたと思います。
そして、繁盛店にするにはQSCAを改善し続ける環境作りが必須になります。
ということで本章では、QSCAのレベルをチェックする計測方法と具体的な事例を紹介します。
QSCAレベルの測り方
QSCAのレベルをチェックするために、まずはお店の現状をしっかり把握することから始めます。
現状を把握するためには、顧客アンケートを実施してお客様の声を集めてデータをQSCAの要素に照らし合わせて分析。そして、その分析結果からお店の長所と短所が見える化します。
QSCA分析にはチェックシートを作ると効果的です。
現状を把握したら次はQSCAの各要素を改善するための「目標」を設定します。
これには、QSCAの各要素を達成するためにどんな行動をするべきか、どんな指針を大切にするべきかを書き出します。
目標はスタッフ全員と共有して達成に向かって一緒に頑張っていくわけですが、目標は大きくし過ぎてしまうとスタッフのモチベーションが下がってしまう傾向にあります。そのため、目標はスタッフが働きやすく達成しやすいレベルに設定することをオススメします。
そして、「改善活動」を実施して、その効果を確認するためにも再度アンケートを行ってチェックする・・・という流れです。
ここで重要なのはQSCAのチェックは「お客様」「マネージャー」「スタッフ」という3つの視点から行うことです。
・お客様視点 → 自身のお店を利用した経験やアンケート、口コミなどを参考にする
・マネージャー視点 → マニュアルや現場の指導をもとにQSCAチェックを行う
・スタッフ視点 → 日々オペレーションを行うスタッフの意見や提案を参考にする
以上のように、飲食店経営でQSCAを上げるためには、「現状把握→目標設定→改善活動→フィードバック」のステップをひたすら繰り返すことが大事です。
つまり、お店を善くするための努力は一度きりではなく、改善し続ける環境を作ることが必須となります。
QSCAチェックの事例紹介
それではこの記事の最後に私たちが実際に行っているQSCAチェックの事例を紹介します。
私たちが提供しているレストランスターアプリは、飲食店の会員証アプリを開発して運用をサポートするサービスです。
アプリには様々な機能がありますが、アプリ会員になったお客様にアンケートを実施して、集めたデータをQSCA分析する機能があります。
アンケートを集める流れは、来店時にお客様がアプリをダウンロードして、来店翌日などにアンケートをお願いするメッセージをPUSH配信するようなイメージです。
アンケートの項目は自由に設定することができ、性別や過去の来店履歴などで顧客を絞り込んでアンケートのお願いすることも可能です。
そのため、覆面調査レベルの高品質なアンケートデータを大量に集めることが可能です。
実際に「紙のアンケートの何倍ものデータを収集できている!」や「覆面調査よりも数が取れるので内容の信頼度が高い!」など多くの飲食店さまにご好評いただいております。
そして、その集めたデータを飲食店経営に活用しやすいようにQSCAの要素で分析することができます。
以下のような管理画面で分析したアンケートデータが表示されます。飲食店経営に活用しやすい形で表示され、自分のお店の状況(お客様からの評価)を一目で把握できます。
(例)アンケートデータをQSCAの観点から点数を付けて、点数の高い項目や低い項目をピックアップして、嬉しいサービスのブラッシュアップに活用できます。
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(例)アンケート結果の点数が高い日や低い日はいつだったのか確認して、スタッフのシフトと照らし合わせて教育に活用できます。
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(例)お客様の声(自由回答のテキスト)を店長やスタッフに公開して嬉しいサービスのブラッシュアップや人事評価制度に活用できます。
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などの機能があります。
また、私たちはアプリを開発するだけではありません。
アンケートの設問作成や分析レポート、改善ミーティングの実施など二人三脚で徹底サポートいたします。
この記事をご覧のあなたも「自分のお店でQSCAをチェックしたい!」や「QSCAを改善し続ける仕組みが欲しい!」などお考えであれば、その専門企業である私たちにご相談ください。
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システム概要の資料:飲食店公式アプリ作成サービス
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- 機能③リピート販促をDX
- 機能④顧客管理をDX
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- 効果を最大化する3つのサポート
- 運営会社(導入・開発の実績) etc.
販促事例の資料:アプリのQSCアンケートを活用した販促
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- QSCアンケート機能の特徴
- 紙のアンケート・覆面調査との比較
- 成功事例(日本酒原価酒蔵様)
- アンケート機能の活用例
- クーポン機能・分析データの活用例 etc.
アプリ導入インタビュー・事例集
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- FTG Company様
- ステーキのあさくま様
- 0秒レモンサワーⓇときわ亭様
- クリエイティブプレイス様
- スター食堂 様
- 金剛園 様 etc.
それではこの記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。