飲食店集客キャッチコピーの作り方・アイディア・注意点など徹底解説
この記事では、飲食店が集客のためやメニューをたくさん売るためなど、様々なシーンで活用するキャッチコピーについて徹底解説します。キャッチコピーの作り方、役立つアイディア、作る上での注意点(違法な事例)など詳しくお伝えしますので、是非ご一読ください。
目次
キャッチコピーの重要性
キャッチコピーは、チラシや看板などのリアルな媒体だけでなく、ホームページやSNSなどのインターネットの媒体など様々なシーンで活用できます。
優れたキャッチコピーは、あなたの経営する飲食店やメニューなどの魅力を効果的に読み手に伝えて、来店や購買などの行動をしてもらいやすくする効果があります。
また、キャッチコピーが浸透することでブランドイメージを向上できたり、世間に思い出してもらうなどの大きな効果も期待できます。
飲食店経営においても非常に重要なものとなりますので、この記事をご覧いただき優れたキャッチコピーを作るヒントにしていただけると幸いです。
集客できるキャッチコピー作り5大要素
集客力のあるキャッチコピーを作るために大切な要素を5つご紹介します。
1.キャッチコピーの目的
まず最初に大切になる要素は「キャッチコピーの目的を明確にすること」です。
「キャッチコピーを作って集客に活用したい」というのは大枠として、細かい目的を設定しておいた方が良いです。例えば、そのキャッチコピーを読んだ人に「来店してほしい」のか「ホームページを見てほしい」のか「特定のメニューを注文してほしい」のか・・・等によって目的は細分化することができます。
より詳細に目的を設定して作ったキャッチコピーの方が効果的になりますので、しっかりと考えておくようにしましょう。
2.キャッチコピーのターゲット
次に大切になる要素は「キャッチコピーのターゲットを明確にすること」です。
ターゲットを明確にすることで、読み手に「あなたに読んでほしい内容です」と訴えることができます。全ての方を対象にしたキャッチコピーを作るよりも、特定の人に対して訴えかけるキャッチコピーにした方が行動してもらいやすくなります。
学生・主婦・会社員などの職業や、年代・性別などによっても好みや価値観、思考が異なります。ターゲットを明確にして、そのターゲットのことを理解して共感するようなキャッチコピーを作るように心がけましょう。
ターゲットが明確になっているキャッチコピーを読んだお客様は、「自分専用のメッセージだ」という意識が強くなります。
これを心理学でカクテルパーティー効果と呼びます。
※カクテルパーティー効果とは
カクテルパーティーのように、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、自分が興味のある人の会話、自分の名前などは、自然と聞き取ることができる。このように、人間は音を処理して必要な情報だけを再構築していると考えられる
3.独自のウリ・他店との差別化
ターゲットを明確にした上で、次に大切になる要素は「独自のウリ・他店との差別化」を発信することです。
あなたがキャッチコピーで発信したい商品やサービスの特徴を明確にしましょう。そして、その特徴をターゲットが価値を感じてくれるような言葉を加えて発信すると良いでしょう。
価値を感じてくれる言葉とは例えば、最新・伝統・高品質・限定・希少など色々と切り口はありますが絶対に必要になるのは「他店との差別化」です。どれだけ素晴らしい特徴があったとしても、周辺のライバル飲食店と大きな差がない場合は、その価値は薄れてしまいます。周辺のライバル飲食店と比べてどのような点が優れているのか?ということを明確にしてキャッチコピーを考えるようにしましょう。
4.今すぐ行動する理由
次に大切になる要素は「今すぐ行動する理由」を発信することです。
せっかく読み手に刺さるキャッチコピーになっていても「今すぐ行動する理由」がないと、「良さそうな内容だけど今度にしよう・・・」と先延ばしにされてしまうこともあります。
特にキャッチコピーを用いるシーンは、インターネット上やチラシなどの広告が多いです。キャッチコピーを読んで行動してもらうには一瞬が勝負になりますので、「今すぐ行動しないと損をする」とか「今の自分に必要なものだ」という印象を持ってもらえるように工夫しましょう。
例えば、『期間限定メニュー』などの言葉で時間や季節で限定性を持たせたり、『当店人気ナンバー1メニュー』などの言葉で流行していることや注目されていることを伝えたり、『1日〇人まで』と個数を限定するなどが効果的です。
5.行動を誘導する
そして、大切になる要素の最後は「行動を誘導する」ことです。
キャッチコピーを読んだ人にしてほしい行動を文字で伝えるのは効果があります。「1.キャッチコピーの目的」に沿った行動を促すような言葉を入れておくようにしましょう。
例えば、「今すぐご注文を」、「ネットで〇〇と検索」、「当店のInstagramを今すぐフォロー」、「ご予約はこちらから」など、行動を促す言葉をキャッチコピーに含めましょう。
以上、集客できるキャッチコピーを作るために大切になる要素を5つ紹介しました。
集客できるキャッチコピー作りに役立つ5つのアイディア
前章では集客できるキャッチコピーを作る上で必須なことを5つ紹介しましたが、本章ではさらに魅力的なキャッチコピーを作るためのアイディアを紹介します。
1.「こだわり」を伝える切り口にする
あなたの飲食店やメニューに対する「こだわり」を伝える切り口でキャッチコピーを作りましょう。
例えば、「A5ランクのお肉を使用」、「超・希少な銘酒を〇〇円で」、「地元農家から直送の野菜を使用」など食材がライバル飲食店に比べて優れている場合は記載するようにします。
また、「本場で修業した一流シェフが調理」、「〇時間煮込んだソース」など技術面や手間暇を伝えるのも効果的です。
2.「お得」であることを伝える切り口にする
「お得」であることを伝える切り口でキャッチコピーを作ることも効果があります。
お得を嫌う人はいませんので、多くの人が魅力を感じる切り口になります。
通常と比べてどれくらいお得になったのか?を分かりやすく伝えてあげることを意識しましょう。
例えば、値引きの場合は「通常価格5,000円のところ期間限定の特別価格3,500円(1,000円もお得!)」などといった形です。
3.「感情」に訴えかける切り口にする
感情を刺激するような切り口にすると読み手に興味・関心・行動を促すことができるキャッチコピーになります。
感情を刺激するためには、読み手の過去の体験に基づいたような内容にすると効果的です。
例えば、「居酒屋は一人でゆっくり飲めないと思っていませんか?」など読み手が持っている悩みを解決できるような内容にする。その他にも、「今まで食べた〇〇で一番美味しかった」など他のお客様の声(体験)をそのままキャッチコピーにしてしまう手法もあります。
さらに、「味覚」「聴覚」「嗅覚」「視覚」「触覚」といった五感に訴えるのも効果的です。
五感に訴えるキャッチコピー作りで役立つのが擬音です。例えば、「キンキンに冷えたビール」、「ふわふわの食感」、「じゅわ〜と溢れる肉汁」、など擬音は短い文字数ながらダイレクトでイメージを伝えやすい非常に優秀なテクニックです。
4.実績をアピールする
キャッチコピーで伝えるメニューなどの魅力を、これまでの実績でアピールすると読み手に信頼してもらいやすくなります。
実績をアピールするには数字を用いると良いでしょう。
キャッチコピーに数字を入れると効果がアップすると言われています。
その理由は2つあり、1つ目は数字は日本語の文章の中で存在感があり目を惹く効果が期待できるからです。
理由の2つ目は、説明の具体性がアップすることです。読み手は「そのメニューがどれほど魅力的なのか」、「世間からの評価を受けているか」、などを数字という客観的な指標を持ってとらえることができます。例えば「当店人気ナンバー1」、「〇〇賞3年連続受賞」、「毎月〇人が注文しています」などが当てはまります。
以上のように、できるだけ数字を用いて実績を伝えると高い効果を発揮しますので、キャッチコピーを作る際はお客様に数字で伝えられる要素がないか考えてみることをオススメします。
5.新しい情報として打ち出す
読み手にとって目新しい新鮮な情報は、目を惹き「読む価値がある」と判断されやすくなります。
例えば「新作メニュー」、「テイクアウトはじめました」、「少人数席を作りました」、「いま話題の〇〇を使っています」などといった形です。
以上、集客できるキャッチコピー作りに役立つアイディアを5つ紹介しました。
【注意点】効果の出ないキャッチコピー3選
ここまでキャッチコピーの効果をアップさせるコツをお伝えしてきましたが、本章では反対に効果が出ないキャッチコピーの特徴について3つ紹介します。
1.長文のキャッチコピー
効果が出ないキャッチコピーの特徴として「長文」であることが挙げられます。
長文になればなるほど読み手は情報を瞬時に理解できなくなってしまいます。
SNSなどのインターネット媒体はもちろん、チラシなどの紙媒体でもキャッチコピーを活用するシーンの多くの場合、読むか読まないかのチャンスは一瞬です。
見かけてからの最初の2〜3秒が勝負になりますので、その間に「自分にとって読む価値がある内容である」と理解させる必要があります。そのため文字数は10〜20文字程度に収めるようにしましょう。
さらに、精読性・視認性の高い数字を入れたり、シンプルな言葉を使った方が、より印象に残りやすくなります。
2.ネガティブな表現のキャッチコピー
効果が出ないキャッチコピーの特徴として次にあげられるのは「ネガティブ表現」です。
ネガティブ表現とは、あえて心配事や恐怖などネガティブな感情を喚起して脅えさせ、その解決策として商品を提案する手法で、広告などで時々みかけます。
場合によっては有効な手段になり得るのですが、お店のイメージが悪くなってしまったりSNSで炎上する可能性なども出てきますので、できるだけ使用しない方が良いでしょう。
3.演出が過剰なキャッチコピー
キャッチコピーにはインパクトも必要ですので、「世界一の味」や「究極の〇〇」など極端な演出も必要になります。
しかし、あまりに実際の商品とかけ離れた表現になっていて、そのメニューを食べた人ががっかりしてしまうような過剰演出は逆効果です。リピーターを逃すことになりますし、悪評が広まる可能性もあるのでやらないようにしましょう。
おまけ.違法な表現を使ったキャッチコピー
それでは本章の最後に違法な表現を使ったキャッチコピーについていくつか事例を紹介します。
例えば、東京オリンピックの時にも話題になりましたが「オリンピック」や「パラリンピック」などは広告表現が厳しく規制されています。このような言葉やシンボルを広告に使用できるのは公式スポンサーだけです。
そして、オリンピックにちなんだものとしては「著作権法」です。
著作権法では、例えば「サッカー中継をみんなで見よう!」など、パブリックビューイングという形で集客し、視聴料として飲食代金意外に料金をとって利益を出そうとする・・・などは禁止です。
※営利目的ではなく、家庭用TVなどでリアルタイムで視聴するなどの場合は認められることもあります。
次に注意したいのは「薬機法」です。
「このメニューを食べれば体脂肪が減る」など身体に与える影響についての記載で、その広告を見た人が勘違いしてしまうような表現はNGです。
その他によくある違法な表現は「ナンバー1」や「オンリー1」の表記です。
こうした表記を使用する場合は、明確な根拠をしっかりと記載する必要があります。
以上のように、違法となってしまう表現というものが結構ありますので、絶対にやらないように注意しましょう。
いかがでしたでしょうか?
キャッチコピーの作り方、役立つアイディア、作る上での注意点(違法な事例)など詳しくお伝えしました。
あなたの経営する飲食店やメニューなどの魅力がしっかりと伝わって集客や売上アップにつながるヒントにしていただければ幸いです。
それではこの記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。