【2021年最新】事業再構築する飲食チェーン店の事例まとめ|前編

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アクティブ・メディア株式会社 飲食店サポート事務局
アクティブ・メディア株式会社 飲食店サポート事務局
店舗公式アプリ作成サービスを通じて飲食店の顧客台帳経営と販促をサポート。 その内容が「Withコロナ時代の即戦力アプリ」、「最も飲食店経営に寄り添ったサービス」として農水省後援の外食産業貢献賞を受賞する等、飲食業界や公的機関から高く評価。 このコラムでは3,000店以上のサポート実績から得た独自ノウハウや事例を公開する等、飲食店経営に役立つ情報を発信している。

最近、過去最大級の予算がある「事業再構築補助金」の第一回の公募がついに始まりました。
この記事は事業者持続化補助金の話ではないのですが、この制度の目的は「Withコロナ時代に合わせたサービスに飲食店を変えること」を応援する制度です。

つまり「新しいことを始める飲食店が増えてきており、そこに飲食業界の活路を政府も感じており、そのために過去最大の予算を投じた」と考えられます。

私たちは飲食店公式アプリを作成して、その運用をサポートしている企業です。その私たちから見ても、新しいビジネスモデルを構築している飲食店様は増えてきている!と確信しています。

外食産業の最近のNEWSの中で新しいことを始めた大手外食チェーン店、いま飛躍している外食フランチャイズ企業、そして最後に弊社が最近リリースした飲食店公式アプリの中で「特に新しい飲食店の形を実践なさっているな」と感じた飲食店公式アプリを今回の記事で紹介します。

この外食産業の最新動向を、貴社の飲食事業のヒントに少しでもしていただけると幸いです。

 

「鳥貴族」さんがハンバーガー業態へ

新しいビジネスモデルを構築している外食企業で、まず最初に紹介するのは「鳥貴族」さんです。

 


鳥貴族とは

焼鳥をメインとする居酒屋系焼鳥屋「じゃんぼ焼鳥 鳥貴族」を展開。2017年11月現在大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・愛知県・岐阜県・静岡県・東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・三重県の1都2府10県に567店舗を展開。

最大の売りは「メニューが全品298円(税抜)」という低価格路線であり、これが人気の秘訣となっている。また宴会メニューとして、メニューに掲載されている全品が2時間食べ放題・飲み放題となる「晩餐会」(4人以上、要予約)がある。

味や品質を考慮し、創業当初から産地直送の国産鶏肉を使用。また新鮮な肉を提供するため、焼き鳥の串打ちは各店舗で行っている。串打ちは昼間に主婦などのパートタイマーを活用して行うため、原則としてランチ営業は行わない。一方で味の均質化のため、焼き鳥のタレは本社ビル内の工場でまとめて生産している。 2016年10月1日に使用食材の国産100%(フードメニュー)達成。

「頼んでもいない商品を客に出すのは余計な負担をかける」という理由から、お通し(突き出し)は一切出さない。お通しが必要な客には、代わりとしてスピードメニュー(注文からすぐに出せるメニュー)を用意している。

(Wikipediaより引用)

串打ち

改めて説明するのも恐縮ですが、上記にもあるように鳥貴族さんの強みは圧倒的な低価格。
そしてセントラルキッチン方式をやらずに、その代わりにランチ営業をなしにしてその時間にパートが串打ちをして高い品質を保っている(一部少数店舗ではランチ営業している)ところが人気の焼き鳥居酒屋チェーン店です。

※セントラルキッチンとは複数のレストランなどの、常に大量の料理を提供する必要のある外食産業や施設の調理を一手に引き受ける事で、規模のメリットを追求する施設。(Wikipediaより引用)

 


コロナ禍下における鳥貴族

しかし、そんな鳥貴族さんも新型コロナウィルスの影響を強く受けてしまいました。

鳥貴族さんの2020年7月期の決算発表によると売上高が前年比23.3%マイナス(275億円)で純損失は7億円など、この時点ですでに2年連続で赤字を出してしまっていました。
現在の発表では「2021年7月期も連結純損益が8億円の赤字になる」という予測もすでに出ているようで、そうなると3年連続で赤字になるという厳しい時期が続いています。

ちなみに、こうした不調の原因は元々鳥貴族さんが行っていたドミナント戦略がコロナ禍と相性が非常に悪かったためと言われています。

※ドミナント戦略とはチェーンストアが地域を絞って集中的に出店する経営戦略。ある地域内における市場占有率を向上させて独占状況を目指す経営手法。(Wikipediaより引用)

こうした不調を取り戻そうと考えられたのがハンバーガー事業への参入です。

 


なぜ、ハンバーガー事業なのか?

鳥貴族さんが不調を取り戻すための手段としてハンバーガー事業への参入を選んだのはなぜなのでしょうか?

それは、新型コロナウィルスの影響によって起きたハンバーガーブームが理由だと考えられます。

新型コロナウィルスが発生し感染拡大を防ぐためテレワークやリモート授業、休校などが多くなり、自宅で昼食をとる家庭が激増。それと共に「働きながら家族全員分の昼食を毎回自宅で調理するのも大変…」ということでテイクアウトやデリバリー需要も激増しました。
テイクアウトやデリバリーで注文する昼食メニューを子供(若年層)の好みに合わせる家庭が増えたことにより、今まで以上にハンバーガーやピザなどの需要が増えてハンバーガーブームが起きたのではないか?と一般的に言われています。

ハンバーガーを食べる子供

実際にハンバーガーを扱うファーストフードなどの大手外食企業は、コロナ禍下でも軒並み好調です。
例えば、マクドナルドさんは、2020年12月期の全店売上高が創業以来最高になったようですし、一時期不調続きだったケンタッキーさんもモスバーガーさんもコロナ禍下のテイクアウト需要増加によって売上を大きく伸ばしています。

 


鳥貴族さんのハンバーガー事業の戦略は?

2021年3月の鳥貴族さんの発表によると「2021年8月に東京都23区内で鶏肉を使ったハンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキ・バーガー)」の1号店をオープンする予定」とのことです。
そして「2024年までに国内に10~20店舗ほど拡大予定、将来的には国内に1000店舗、海外に1000店以上の出店を目指す」ということですので、非常に大きな目標ですよね。

例えば、日本国内のハンバーガー事業1位であるマックドナルドの国内店舗数は2909店舗で、2位のモスバーガーは国内店舗数1293店舗、3位についているケンタッキーフライドチキンの国内店舗数1132店舗という状態ですので、鳥貴族さんはこの2~3位に食い込みたい!という思惑でしょうか。

 

私たち外部のものの目から見ても、鳥貴族さんのハンバーガー事業への参入は、鳥貴族さんが元々持っていた強みを生かし、低不調の原因を解消することができそうなとても素晴らしい戦略だと思います。

例えば、いま鳥貴族さんで使用している鶏肉や野菜など同じ食材が、新しいハンバーガー専門店にも転用できることです。
低価格・高品質という鳥貴族さんの最大の強みをそのまま活用することができます。

実際に鳥貴族さんでも「全部国産の材料を使った高品質のハンバーガーをマクドナルド同じくらいの値段水準で提供することを目標としている」と発表しています。
国産の材料を使った高品質なハンバーガーとなると、同じく国産食材を使用しているモスバーガーですが、モスバーガーで販売しているハンバーガーの最安価格は204円です。マクドナルドのハンバーガーの最安は110円ですので、国産食材にこだわるとなるとどうしても価格が高くなってしまいがちです。
しかし、鳥貴族さんはモスバーガーのような国産食材を使った高品質なハンバーガーを、マクドナルドと同じくらいの値段水準で提供するということですので、これはお客様にとっては絶対に嬉しいはずです。鳥貴族さんの強みを活かしてこの目標を実現したらすごい人気が出そうですよね!

 

さらに元々行っていたドミナント戦略とコロナ禍の相性が悪かったことによって起きていた不調ですが、こちらもお客様の取り合いになっていたエリアの鳥貴族さんの既存店舗を新しいハンバーガー専門店に業態転換をすれば出店費用を抑えつつ集客数も増加させられそうです。

鳥貴族さんは「ハンバーガー店の商品開発と出店費用で3年で20億円ほどの予算を計画している」とのことで、これからファーストフードチェーン店で大きな動きがありそうで目が離せません。

 

また、海外でも1000店以上の出店を目指すそうで、どの国にどれくらいというのはまだ不明ですが、個人的にはチキンバーガー専門店ということで宗教的にも鶏肉しか食べれない人にも対応できるためインド等での需要は大きそうだなと思っております。

インドの街並み

ちなみにご存知の方も多いと思いますが、インドにあるマクドナルドにはビーフを使ったメニューがありません。

インドでは人口の83%はヒンドゥー教徒で大半を占めるのですが、ヒンドゥー教徒にとって牛は神聖なものですので基本的に牛肉は食べません。そして、インドのヒンドゥー教徒ではない残り17%の内、約半分を占めるのがイスラム教徒ですが、イスラム教徒は豚を「汚なく穢れている」としているので豚肉を食べません。

というようにインドでは宗教上の理由により、牛肉と豚肉があまりメジャーな食材ではないので、「肉を食べる」となると、鶏肉、羊肉、ヤギ肉などが一般的で、中でも鶏肉は多くの宗教で禁忌にならず、インド全体でよく消費されています。

「高品質な鶏肉のハンバーガーを低価格で食べられる」となったらインドでも流行りそうな気がしますよね!

 

 

営業時間外の飲食店を会員制ワーキングスペースに!

新しいビジネスモデルを構築している外食企業で、次に紹介するのは北海道エリアで複数店舗運営するesエンターテイメント様が運営する「Village 全国滞在型飲食‪店」‬です。
こちらは私たちが会員証アプリを作成してサポートさせていただいている企業様となります。

「Village 全国滞在型飲食‪店」とは、esエンターテイメント様が運営する複数の飲食店の営業時間前の時間を会員制のワーキングスペースとして利用できるサービスの会員証アプリです。

village-app

月額10,000円で会員になると、朝10時~夕方5時まで飲食店内をワーキングスペースとして活用することができるようになり、フリーランスやテレワークの方、オフィスを持たないスタイルの会社などに人気のサービスです。

その他の会員が利用できる特典は以下です。

・お仕事やミーティング、勉強、セミナー会場としてご利用いただけます。

・お食事やテイクアウト商品が特別価格になります。

・会員が参加できるオンライン上のグループで会員同士のお仕事の発注や、意見交換、ご相談など、さまざまな交流に参加することが可能です。

・スポーツや健康、ファスティングなどの美容まで様々開催しています。

・毎週行われる「朝活」や、オンライン上でも学べるセミナーを定期開催。

・会員メンバーを中心として行われる様々なプロジェクトに参加可能です。

 

この「Village 全国滞在型飲食‪店」を運営するesエンターテイメント様がこのサービスを始めた理由を、HTV 『イチオシ』のインタビューで語ってくださっていたので抜粋して紹介します。

「コロナ禍で売上が80~90%減少した時もあり、家賃はすすきの中心地なので月100万円以上かかってしまい苦しい状況が続いて『一部店舗を閉めようか…』と悩んでいた。

しかし、どうしてもこの場所を残したい!という思いもあり、月額10,000円で100人会員様がいれば残せるとこのサービスを考案。

ワーキングスペースにするために全席にコンセント配置、インターネット環境、大型モニター3台設置など改良を施した。

SNSでこのサービスを呼びかけて、現在の会員数は150名以上になった。

※HTV 『イチオシ』のインタビューより抜粋、詳しくは下記の「Village 全国滞在型飲食‪店」様の公式サイトをご覧ください。
https://es-village.com/

 

飲食店の好立地、広い店内、美味しい食事メニュー等を既存の強みを活かした素晴らしい企画だと思います。

Village 全国滞在型飲食‪店のアプリの詳細はこちら(↓)

【飲食店アプリ作成事例】Village 全国滞在型飲食‪店‬ 様

esエンターテイメント様の飲食店公式アプリの詳細はこちら(↓)

【飲食店アプリ作成事例】レストラン・バーグループ esエンターテイメント 様

 

それでは記事が少し長くなってしまったので今回は以上とさせていただき、次回の後編でゴーストレストラン、新メニュー開発、キッチンカー等、さらにいくつかの新しいビジネスモデルを構築している外食企業を紹介したいと思います。
そちらもどうぞお楽しみに♪

最後までお読みいただきありがとうございました。